完全デジタル!イラレで水彩風テクスチャを貼る方法(ベクター)

イラレ 使い方 てくすちゃ 水彩 貼り方 アナログ
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こんにちは。毎日ストックイラスト描いています。

今回は簡単にアナログ感を出す方法を紹介します。ストックイラスト用なので、全てベクターデータになっています。

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このようなテクスチャです。

使用環境はMacとillustratorCCです。

テクスチャの作成

今回は筆のストローク感を出したかったので、iPadのProcreateの「古いブラシ」で適当に描き殴りました。

この方法では白黒の方がやり易いので、黒のブラシであればフォトショでもクリスタでも、ソフトは何でも良いです。作成したらjpg保存をしておきます。

ストックイラスト用にベクターデータにしたいので、このテクスチャをイラレで開き、画像トレースにかけます。今回はデフォルトの「16色変換」でトレースしました。

注意:トレースしてからは、必ず拡張してパス(ベクターデータ)に変換します。パス化しなくても(ラスターでも)テクスチャにできますが、後の作業にある合流ができません。

↓このベクターのように、選択したらアンカーポイントとパスが出てくる状態にしておきます。

トレースは色数が多くなればなるほど重たくなるので、データの重さと仕上がり具合を見ながら、テクスチャに合わせてトレースパネルで調整します。軽くしたくて3、4色だけのときもあります。

作ったテクスチャはイラレの一つのファイルにまとめて保存して、後から取り出しやすいようにしています^^(今回のは一番右)

テクスチャを貼る前の下準備

イラレでテクスチャを貼りたいベクターイラストを用意して、線はアウトラインをかけて塗りにしておきます。今回はこのフレームで説明をします。

フレームを別レイヤーの同じ場所にコピーし、下のレイヤーはロックをかけておきます。(ドラッグ+altか、右下のレイヤー新規作成のマークまでレイヤーをドラッグするとコピーできます

(今回はフレームが乗算モードになっていたので、この時点で上のレイヤー分は通常モードにしました)

上のレイヤーのオブジェクトを全て選択してパスファインダー・合体でシルエットを作ります。このオレンジ色のオブジェクトでテクスチャを切り抜いて、元のフレームの上に重ねる形になります。

これはどちらでもいいような気がしますが・・・一度テクスチャがうっすらはみ出たことがあったので、切り抜く形をほんの少しだけ小さくします。黒いテクスチャは少しでもはみ出ると目立つので念のため^^;

いつもパスのオフセットで0.1pxだけ小さくします。縮小機能だとずれることがあるので、かならずオフセットを使用します。その後は、アピアランスの分割をしておきます。

これでテクスチャを貼る下準備は終わりです。合体をしたオブジェクトはグループ化されているので、解除しておきます。

(アイキャッチのポットは、イラストを用意した時点で、ラフ→アピアランスの分割をして境界線をギザギザにしています。)

シルエット作りが上手くいかない場合

今のところ、私がシルエットを作るのに失敗するのは、クリッピングマスクを使っている時です。

クリッピングマスクをかけている状態で合体をすると、マスクされたオブジェクトも出てきてしまいます。なので、アウトライン化のあとは、パスファインダの合流を行ってから合体をしなければいけません。

また、上のコップのように穴が開いているオブジェクトの場合、合流をかけると穴の部分に透明(線塗り無し)のオブジェクトができてしまうので、選択ー共有などを使って透明オブジェクトを消してから合体をする必要があります。

テクスチャを貼る

先程の二つのレイヤーの間に新規レイヤーを作成し、ここにテクスチャをコピペします。次からテクスチャの雰囲気を見たいので、一番上の型抜き用のレイヤーを非表示にしておきます

テクスチャを選択して、アピアランスパネルでモードと不透明度を選びます。テクスチャによってぴったりくるモードは変わると思うので、お好みのものを選んでください。今回は「ソフトライト・100%」にしました。

テクスチャを動かして、いい感じの位置を探します。一気にテクスチャを貼る必要はなく、気に入ったものから何回かに分けて貼ることが多いです。この時は、四角のフレームが微妙だったので、これは後に回して、それ以外のものにテクスチャを貼ることにします。

一番上のレイヤーを表示して、テクスチャを貼りたいオブジェクトを全て選択して複合パスにします。(command+8)

複合パスにしたオブジェクトとテクスチャを選択し、クリッピングマスクをかけます。(command+7)

まだテクスチャを使う場合はクリッピングマスクをする前に、コピーして別の場所に置いておくと便利です。

同様の方法で、残りのオブジェクトでもテクスチャを型抜きしていきます。これでテクスチャを貼る作業は終わりですが、このままだとかなり重たいファイルになるので、次で軽量化をします。

必要ないテクスチャの削除

見た目には表れませんが、クリッピングマスクの下には複雑なパスが隠されているので、これらを消去します。テクスチャをマスクしたオブジェクトを全て選択して、パスファインダーの合流をします。

合流後はアピアランスのデータが消えるので、このように元のテクスチャの色になります。

全てのオブジェクトが一括でグループ化されている状態なので、グループ化を解除し、フレームごとにグループ化し直します。

グループ化が済んだら、再びアピアランスパネルでテクスチャのモードと不透明度を先程の設定に戻します。

最後に、元のフレームが入っている一番下のレイヤーのロックを解除し、テクスチャとフレームをそれぞれグループ化します。グループ化すると、一番上のレイヤーに全て移動するので、フレームのレイヤーにオブジェクトがなくなれば完成です^^


今回は明度や彩度だけを変化させる簡単なテクスチャの貼り方でした。色相が変わるような本格的なテクスチャは別の方法をとった方が良いと思います。

アナログテクスチャの貼り付け方(Photoshop・illustrator)
絵の具で作成したテクスチャをイラストに貼り、ベクターデータにするまでの過程を紹介しています。

↑以外にも良い方法が見つかったらまたブログにまとめたいと思います。

今回紹介したテクスチャはあっさりしていますが、色の変更が簡単にできるのが便利です。

このようにオブジェクトの再配色を使うと、ワンタッチで色の変更ができてとても楽です。


以上になります。お読みいただきありがとうございました。

線画ありのイラストにラフをかけて水彩風テクスチャを貼る方法も書いています↓

【イラレ】線幅ツールとラフで手書き風のイラスト
線画ありのベクターイラストに手書きっぽさを加える方法を書いています。線幅・ラフツール、テクスチャの貼り方も少し説明しています。
【illustrator】個人的に知らなくて損してたイラレ機能
今まで知らなくて損してた・・・イラレのアンカーポイントツール・拡大縮小機能・パス消しゴムツール・共有選択について説明しています。

今回の方法で作成した素材はイラストACで無料ダウンロードできます。

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