こんにちは
毎日ストックイラストを描いています。
イラストACに掲載している和風フレームの作り方をまとめました。最近の和柄フレームはずっと下記の方法で作成しています。
今回はこのフレームを元に説明します↑冬のイメージで作りました。
作業環境はillustratorCCで、アピアランス機能(マスク・不透明度)やアートボードのことなど、イラレの機能について書いています。和風イラスト自体の作り方ではないのでご注意ください。
モチーフを配置
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/25d5cc039aeb575ad3f99ff18cffe6d5-1024x804.jpg)
和風のパーツをそれぞれ作っておいて、好きな場所に置きます。今回はこの解説のために作成したフレームなので、ごちゃごちゃ詰め込まずに、雪輪と雲のみにしました。普段は花などを配置しています。(青海波文様のグラデーションについては後述)
色は後で調整します。
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/54046e046e3da4e807da06ea8e9031d5.jpg)
和風イラストと和柄(文様)は少しずつ作りためていて、一つのファイルに集めています。
和柄フレームを作るときは、新規で描くイラスト(季節の花など)は一つ二つ程度で、それに過去作成したものを組み合わせることがほとんどです。100パーセント寄せ集めの素材を作ることもあります^^;
外に向かって消えるパターン:アピアランスのマスク
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/ac9c695dccffa70793d01df6e39e3f95.jpg)
外に向かって消えるパターンを作成します。ここにパターンが入っていなければ、グラデーション機能でもいいのですが、今回はアピアランスのマスク機能を使ってグラデーションを表現しました。
重なり合う二つの円を作成
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/9bc3c6ea5e9354d83e79095a80676271.jpg)
何色でもいいので、塗りのみの正円を描いて、レイヤーをドラッグ+altで同じ位置にコピペします。
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/b989af68aa1733cae22d1da5b0b3937e.jpg)
上の円だけを選択し、円グラデーションを適用します。色は中心に向かって黒から白です。
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/500080631e5882bd6e93135a74f52fbf.jpg)
二つの円を選択し、アピアランスパネルを開きます。
一番下の「不透明度」をクリックすると小さいウインドウが出てくるので、「マスク作成」をクリックします。
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/2c13449d44d8a859d11615502359f85a.jpg)
グラデーションができました。簡単ですね^^
(「解除」をクリックすると元に戻ります。)
注意:グラデーションの端が綺麗に消えない場合
これはデフォルトなのか、私のイラレだけなのかはわかりませんが、グラデーションを選択した時に出てくる黒が真っ黒ではないので、そのまま使うと綺麗に端が消えません。
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/57901092b5beb5411a0d670fdfd8d00d.jpg)
必ず、円の端にくる黒が「R:0 G:0 B:0」であることを確認してください。
マスクしたオブジェクトにパターンを適用させる
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/7b50d3636f59c2bef234dafc85df161a.jpg)
アピアランスの不透明度にマスクの情報はありますが、二つの円は、レイヤーパネルの見かけでは、一つのオブジェクトの様になっています。
普通のオブジェクトと同じように、スウォッチから好きなパターンを選択すると、外側に向かって消えるパターンのできあがりです^^
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/02/2b6ec460e0f98e01aba18608d9bea448-160x90.jpg)
霞の様に消えるパターンをつくる:拡大・縮小機能
このイラストのバックにある薄いパターン(麻の葉文様)も今回と同じ方法でグラデーションをかけています。
このパターンは、一見雲のような形になっていますが、これは円をいくつか組み合わせているだけです。
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/07ee3937625fd3b6a746fe91ebbc47d4.jpg)
拡大・縮小ウインドウ(ツールバーをダブルクリック)では何を拡大縮小するか細かく決めることができます。
初めにパターンのサイズを好みの大きさに調整してから「パターンの変形」のチェックを外すと、オブジェクトをどこにコピペしても、オブジェクトの形を変えても連続したパターンになります。
アピアランスで不透明度を調節する
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/281e6f9888389d4226a2fbe400dec6ec.jpg)
このテイストのフレームを作るときは、モチーフを配置した後に配色を決めます。冬のつもりだったので、全体的に落ち着いた色で考えましたが、配色って本当に難しいですね・・・
濃い青の雪輪には、塗りに線形のグラデーションをかけています。
モチーフがすべて透き通ってみえるのは、アピアランスの不透明度を調節しているからです。
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/4c5333067e272c8fd682a9d16ff20c32.jpg)
不透明度は線・塗り・全体と、どこを調整したいか選ぶことができます。
アピアランスパネルにある線や塗りのタブを開くと、不透明度を調整するウインドウに行くことができます。
上にある雲の線は透けていない(不透明度100%)けど、塗りは少し透けている(不透明度80%)状態です。
一番下にある不透明度からは、全体(この場合線と塗り両方)を変更することができます。
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/5f5b7d8c5182e654aa034a35b184fe02.jpg)
この三つの雪輪は全て同じ色ですが、不透明度を変えることで見え方も異なってきます。
アートブラシで降っている雪を描く
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/281e6f9888389d4226a2fbe400dec6ec.jpg)
先ほどの画像ですが、雪輪の上に白い点々があるのはわかるでしょうか?一応冬用のフレームなので雪を描いたつもりです^^;
降っている雪を描きたかったので、普通の円ではなく、S字の流れに合わせて形を変形できるように、アートブラシを作っています。
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/60e84e64ebad98613a43a0e4485f2607.jpg)
円をいくつかまとめてブラシで登録しました。
アートブラシオプションで、「ストロークに合わせて伸縮」にチェックを入れると、パスに沿って変形してくれます。
フレームのバリエーション:アートボードコピー
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/ca7219358c001f135b08af00ec262a55.jpg)
これで一つのフレームが完成しましたが、ストックイラストのダウンロード数を上げるために、同じモチーフ・配色で配置換えをして枚数を増やします。
このフレームは左にモチーフがあるので、これを角のほうに寄せたいと思います。
shift+Oでアートボード を選択できるので、ドラッグ+altで好きな場所にコピペすることができます。(複数アートボードはCS4からの機能です。)
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/2c386ce045e48649e36d25d3d16ef171.jpg)
補足:この方法だとアートボードの名前が「〜のコピー」になってしまうので、私は素材を作り終えた後、アートボードの名前を連番で一括変更できるスクリプトを使用しています。(どのサイトさんからダウンロードさせてもらったか忘れました・・・すみません)
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/07eccdddffa27a6666d4d9ba0cadc6c3.jpg)
モチーフを左上と右下に配置換えしました。
さらに和紙風の背景をつけたものも作りたいので、もう一つづつアートボードを複製して、計四つのアートボード になりました。
和紙風の背景をつける:乗算モード
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/7d406abc407476ef334444bcff4cd9dd.jpg)
アートボードごとにオブジェクトをグループ化して、一番下に新規レイヤーを作成します。
ここに和紙風のテクスチャを置きます。(和紙風のテクスチャはかなり前に作成したので、こちらも作り方を忘れました・・・フォトショで和紙風の画像をつくって、イラレでライブトレースしたのは覚えていますが・・・^^;)
このままだとモチーフが浮いてみえるので、グループ化したオブジェクトを選択し、アピアランスの不透明度のウインドウを開きます。
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/8707980e25c5fdc38914d664aea34331.jpg)
モードを乗算・不透明度を90パーセントにして和紙になじませます。
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/21d1c8eec66d2dc4ba887aef6c516cb5.jpg)
これでほぼ完成です。
![](https://yukik-illust.com/wp-content/uploads/2019/08/c2da691438525049597dda165bafd343.jpg)
最後に出来上がりの状態を見たいので、アートボードと同じ大きさの長方形を作り、クリッピングマスクをかけて本当に終了です。
以上になります。お読みいただきありがとうございます^^
今回例にしたフレームはイラストACにて無料ダウンロードできます。(クリックするとイラストACのページに飛びます。)
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